2024.09.18
自立支援セミナー
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2024年度スターターズセミナー1回目 開催報告
スターターズセミナーは、社会的養護のもとで暮らす高校3年生を対象に、社会人に必要な知識やスキルなどをプロフェッショナルから学ぶ機会を提供するセミナーです。
参加者の多くは翌春、就職や進学の道に進むため、施設や里親のもとから自立します。自立後に困ることが少しでも減るように、役立つ情報、知っておきたい知識を、さまざまな法人の方々と協働して提供しています。
2024年度スターターズセミナーは、7つの講座を2日間コースで実施します。
1回目は、下記内容で行いました。
<実施講座>
<参加者詳細>
地域 | 時期 | 参加人数 |
愛知県 | 7月6日(土) | 児童74名 職員33名 計107名 |
岐阜県・滋賀県 | 7月7日(日) | 児童47名 職員32名 計79名 |
茨城県 | 7月20日(土) | 児童28名 職員20名 計48名 |
<講座提供> 特定非営利活動法人 NPO STARS
自立に対する不安を口にして、皆で考える機会はなかなかありません。
本講座は、児童と引率職員、里親を6人程度のグループに分け、「(自分が、児童が)自立する上で不安に思うこと」を付箋に書き出し、内に秘めた不安を可視化していきます。皆が同じような不安をかかえていることに気が付くと、次第に巣立つまでの時間で何ができるか考えよう、という前向きな気持ちが芽生えていくようでした。他者と話し合うことで、新たな視点を得ることもできます。それは、その後に続く講座を受ける必要性への気づきにもつながり、スターターズセミナーの始まりにふさわしい時間となりました。
<参加者の声>
(児童)文字に書き出してみると思ったよりも不安に感じていることがあって、自分でも驚きました
(職員)日頃、将来への不安や心配事を聞きたくても、児童が深い話を避けたがる傾向がありました。今回のグループワークを通して、抱えている不安を聞くことができ、貴重な機会となりました
<講座提供> SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
自立後に多くの人が直面する悩みといえば、「生活設計・家計管理」ではないでしょうか。本講座では、給与明細の見方や生活設計の方法、フィッシング詐欺などの金融トラブルについて学びました。参加児童の多くはお金の管理に対して不安を抱えていましたが、1カ月の家計をシミュレーションするワークショップや講師による丁寧な解説を通じて、理解を進めることができました。
<参加者の感想>
(児童)家計を考えたことがあまりなかったので良い経験になりました。予想金額よりもワーク家計費の方が上のものもあれば、下のものもあったので、将来の参考にしたいです
(職員)普段考えたことのない支出を知ってくれたと思う。税金や保険のことなど学校では教えてくれないことを学ぶことができたと感じます
<講座提供> 株式会社リクルート
「最後に自分の強みを前に出て発表してもらいますよ!」
講座冒頭の講師の言葉に会場の児童たちはどよめきました。でも、心配はいりません。本講座を受講する中で、これまでの経験を振り返り、自分の強みを発見することができるからです。同じテーブルのメンバーとワークを進めることで、お互いの新たな強みに気が付くこともできます。また、今後自立をしていくうえで、自分の強みを発見することは、ポジティブな姿勢を持つための大きな一歩となり、自信を持って新しい環境に挑戦できるようになります。参加児童は堂々と自分の強みを発表することができ、スターターズセミナー1回目のよい締めくくりとなりました。
<参加者の感想>
(児童)改めて自分の強みを理解でき、それを口にできたのでよかった。人前で話す練習にもなったので今後慣れていけばいいなと思ってます。ありがとうございました
(職員)普段なかなか自分自身について改めて考える機会を設けていないのですが、他者から意見を聞きながら考える時間を作っていただけてよかった。あまりよく知らない人から自分を褒めてもらうことで、児童の自信につながると思う
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