2023.09.08
自立支援セミナー
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2023年度スターターズセミナー1回目 開催報告
スターターズセミナーは、施設や里親のもとで暮らす、愛知県、岐阜県、滋賀県、茨城県在住の高校3年生を対象に、自立に向けた準備をサポートする講座として毎年各地域2回ずつ開催しています。※岐阜県と滋賀県は合同開催
参加者の多くは来年4月、就職や進学の道に進むため、施設や里親のもとから自立します。自立後は成人として大きな自由を手に入れる一方、その行動にはさまざまな責任が課されます。彼らが社会の中で一人で生活していくことは容易なことではありません。資生堂子ども財団は彼らの自立に少しでも役立てるよう、さまざまな企業や団体と手を取り合って、セミナーを開催しています。
2023年度スターターズセミナーは、7つの講座を2日間コースで行います。
1回目は、下記内容で実施しました。
<実施講座>
<参加者詳細>
地域 | 時期 | 参加人数 |
茨城県 | 7月23日(日) | 児童31名 職員20名 計51名 |
岐阜県・滋賀県 | 7月29日(土) | 児童37名 職員21名 計58名 |
愛知県 | 7月30日(日) | 児童75名 職員25名 計100名 |
<講座提供> 特定非営利活動法人 NPO STARS
<講 師> 春田 真樹氏
参加児童は「自分が自立するうえで不安に思うこと」をピンク色の付箋に、引率職員や里親は「児童が自立するうえで不安に思うこと」を黄色の付箋に書き出し、互いに共有するワークショップを実施。最も不安だと声が上がったのは、お金の管理でした。それ以外に、家事などの一人暮らしにおける基本的な生活スキル、職場や友人との人間関係、詐欺などのトラブルに対する不安などが話題にあがりました。講師は「自立までに残された時間を大切にして、しっかりと準備してほしい」と呼びかけました。
<参加者の声>
(児童)自分の意見だけではなく、違う子の意見や職員の意見などが聞けてとても貴重な時間だった
(職員)子どもの感じている不安と、職員が感じている不安が共通している部分も多くあったので、お互いに不安を感じているままにせずに、話し合って少しでも解決していけるようにしていきたい
<講座提供> SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
<講 師> 岡田 由紀氏・鈴木 麻里氏
前述のグループワークで、多くの児童の不安の種となっていた「お金の管理」について学びました。給与明細の見方に続き、個々で1カ月の家計をシュミレーションすることで、自立する日が近づいていることを実感したのではないでしょうか。また、急増するフィッシングメールや悪徳商法についてロールプレイング学習で被害に合わないための知識を深めました。
<参加者の感想>
(児童)全く予想のつかなかったお金の事だったけど、だいたい目安が分かって不安が少し軽くなった
(職員)子どもたちは給料明細も見たことが無いので、実際に触れることができ、貴重な体験になったようだ
<講座提供> 株式会社リクルート
<講 師> 染谷 好男樹氏
本講座は、参加児童がこれまでの経験を振り返り、自分の強みを発見することに加え、同じテーブルのメンバーとお互いの新たな強みを発見し合うワークショップです。事前に講師からコミュニケーションのコツや会話の型を教わり、初対面同士でもスムーズにワークを進めることができました。最後は一人一人、全員の前で自分の強みについて発表を行い、達成感に満ち溢れた参加者の素敵な笑顔でセミナーを締めくくることができました。
<参加者の感想>
(児童)自分の強みについて自分自身が思ってもいない意見などをグループのメンバーから聞くことができて良かった
(職員)子どもたちが人前で堂々と発表する姿は施設内では見られない光景だったので、喜びと驚きがあった
子どもたちが希望をもって生きていける社会の実現を目指し、
資生堂子ども財団とともに子どもを支える仲間を探しています。
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