海外研修の歴史

海外研修の歴史HISTORY

時代で追う海外研修のテーマ

資生堂子ども財団は、1972年度から一貫して日本の児童福祉の向上と発展を目的にした海外研修事業を行ってきました。過去から現在までの研修報告書を振り返ると、次世代育成、障がい福祉、医療、少年司法、社会的養護など、研修のテーマと対象に変遷が見られます。
ここでは、海外研修が開始された1970年代から現在までの研修のテーマや内容を、子どもや家族をめぐる時代の動きとともに振り返ります。
※文中の「海外研修」、「研修」は、資生堂子ども財団が主催する資生堂児童福祉海外研修を指します。

海外研修の歴史

※法律は施行年でなく、成立年、改正年を記載

1972-1979

海外研修のスタート時期

福祉全般に社会の目が向けられた時代

1970年代では、障がい者援助、児童の健全育成、非行少年支援、施設と里親、母子福祉と幅広い分野で研修を行いました。

1980-1989

現在につながる研修テーマの登場

社会福祉改革の時代

1980年代では、「施設の小規模化と専門化」「治療的支援」「コミュニティ」「予防サービス」などがテーマとして登場します。

1990-1999

子どもの権利と児童福祉のあり方検討の研修

子どもの権利条約以後

1990年代では、「子どもの権利」や「子どもの最善の利益」等、子どもの権利をテーマにした研修を行いました。

2000-2009

児童虐待と家族支援にフォーカスしたプログラム研修

虐待防止法成立後

2000年代では、トラウマ治療や親支援に関する知識や技術を学ぶ研修を主に行いました。

2010-2019

予防的支援と社会的養護の今後を考える研修

社会的養護の課題と将来像と、社会的養育の新しいビジョン

「予防的支援」「多機関協働」「里親と施設のパートナーシップ」「アドボカシー」などの具体的

展開を探りながら、子どもの権利を保障するためのシステムと実践を考えました。

参考資料

ベネッセ教育総合研究所(2007).時代環境年表.第3回子育て生活基本調査(小中版)[2007年]、子どもの虹情報研修センター提供資料、小林登(監)川崎二三彦・増沢高(編著)(2010).いっしょに考える子ども虐待.明石書店、川崎二三彦(2015)児童虐待―現場からの提言.岩波新書、川崎二三彦(2019).虐待死なぜ起きるのか、どう防ぐか.岩波新書、川崎二三彦・増沢高(編著)(2014).日本の児童虐待重大事件2000-2010.福村出版、金井剛(2020).児童相談所の歴史から考える.こころの科学214、小松尭(2019)子どもの貧困に起因する少年非行・犯罪への対応のあり方.立命館法政論集第17号、齋藤克子(2007).子育て支援策の変遷~1990年以降の子育て支援施策を中心として~.現代社会研究科論集(1),65-77、全国社会福祉協議会ウェブサイト「子どもの福祉」、政府広報オンライン「児童虐待から子どもを守るための民法の「親権制限制度」、子ども虐待防止オレンジリボン運動ウェブサイト「児童虐待防止法制度」、厚生労働省資料、内閣府資料、男女共同参画局資料、文部科学省資料、総務省
統計局データ、時事通信ウェブサイト

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